タイトル : グッドラック 戦闘妖精・雪風
作者 : 神林 長平
発行所 : 株式会社 早川書房
発行日 : 1999 年 05 月 15 日
版 : 発行
定価 :
ISBN : 4-15-208223-2
分類 : 910
☆☆☆☆
この本も前編があるみたいですね。う〜ん。前編読んでないや。
前編を読んでおいた方が理解しやすいのかもしれないですね。
うわ〜、凄い SF (?) 小説だわぁ。
行動原理も目的も不明な敵対する異星人ジャムとの前線基地において、結局は対峙する個々のコンピュータ・システムを含む人間のアイデンティティを追求する話しになってしまいます。
たしかに戦闘シーンがあったりしますが、ほとんどの部分が登場人物の会話で構成されており、なおかつその会話によって物語が進展していくというよりは、主人公“零”のアイデンティティの再確認のためだけと言っても言い過ぎではないかもしれません。
しかし、こういったコンピュータ ( この場合、戦闘機 (?) 雪風 ) が、自我を持ってしまうってのは SF ではよくあるんだけど、違和感無く読んでしまう方に問題があるような気がしてきたな。本書では、自我かあるるのか無いのかという議論もされたりしているけど、 HAL9000 以来どうも勝手に自我が芽生えたものとして読んでいるもんな。
対峙する主人公の性格が極端なためにより擬人化して読み進めてしまうというような気もしますけどね。
登場する異星人の設定がいいですね。 Star Wars にしろなんにしろ、あまりにも人類に近い価値観の異星人が多いですもんね。
最初、カバーとタイトル見た時は、バリバリの戦闘物かと思っちゃった。:)