Ian Gillan Band | イアン・ギラン・バンド

最終更新日 : 2012 年 09 月 09 日

第二期ディープ・パープルのヴォーカリストである、イアン・ギランさんがディープ・パープル脱退後に結成したグループです。ディープ・パープル時代の盟友ロジャー・グローバーをプロデューサーに向かえ、ディープ・パープルとは異なる音楽的アプローチをしています。ジャンル的には変拍子や転調を含んだ音作りで、ジャズ・ロックと分類されています。
結成時のメンバーは、イアン・ギラン ( Ian Gillan ) さん、レイ・フェンウィック ( Ray Fenwick ) さん、ジョン・ガスタフソン ( John Gustafson ) さん、マーク・ノーシーフ ( Mark Nauseef ) さん、マイク・モラン ( Mike Moran ) さんの 5 人組になります。それとプロデューサー兼お助けのロジャー・グローバー ( Roger Glover ) さんです。

Child In Time チャイルド・イン・タイム
ポリドール株式会社 MWF1005
日本版 / LP
		Side 1 Lay Me Down レイ・ミー・ダウン You Make Me Feel So Good フィール・ソー・グッド Shame シェイム My Baby Loves Me マイ・ベイビー・ラヴズ・ミー Down The Road ダウン・ザ・ロード Side 2 Child In Time チャイルド・イン・タイム Let It Slide レット・イット・スライド

オープニングの「レイ・ミー・ダウン」から軽快なギターリフでスタートします。第二期ディープ・パープル・サウンドを期待いた人はきっと肩透かしをくらったでしょう。これが、イアン・ギランさんの出したかった音なのか ... ディープ・パープルの楽曲よりシンコペーションや変拍子を盛り込んだリズムで構成されていてなかなか良いのだけどな。あんまりヒットしなかったみたいですけど。第二期ディープ・パープルの時期に比較するとイアン・ギランさん自身は抑え気味に歌っています。期待通り高音で「イヤァ～」と叫ぶパートはいくつかありあますが、「イアン・ギランとそのバック・バンド」ではなく、「イアン・ギラン・バンド」としての音の追求ゆえの結果でしょう。 Side A のテンポのある楽曲はもう少しベースなどリズムを前面に出すようにミキシングされていれば、メリハリが利いてもっとキャッチャーな楽曲になったのではないかと思います。 Side B は、長尺もの揃いで、いまいずみひろし氏のライナーノーツに書かれているように、「シルクのカートリッジで聴いてみよう」という感じです。「チャイルド・イン・タイム」「レット・イット・スライド」は現代的に言えば「癒し系」に仕上がっており、抑え目のシャウトですが確かなインパクトを残します。たしかに静かな夜に余裕のあるアンプとスピーカーで小さめに聴いたらしっくりくるだろうなぁ ... と想像できる楽曲に仕上がっています。アルバム・ジャケットもデザインもなかなか幻想的で良いですね。裏ジャケットの左上に座禅を組んでいる裸の女性がいるのですが、もしかして黒塗りされているのかな ?なんか不自然だよね。これだと小さくて見えないけど。ライナーノーツは、いまいずみひろし氏が書いています。 "ギランの叫び" が再びここに ! アルバム帯の文章がこれなので、第二期ディープ・パープルを期待しちゃう人が多かったんだろうなぁ。

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