取扱説明書にある仕様を以下に転記します。
| 仕様 | |
| 周波数帯域 | 100Hz 〜 10,000Hz |
| マイク型式 | エレクトレットコンデンサー型 |
| プラグ | WM-PORT ( "ウォークマン" との接続用 ) |
| 最大外形寸法 | 約φ37mm x 11mm ( 直径/奥行き、キャップ装着時 ) |
| 質量 | 約 10g |
| 付属品 | 取り扱い説明書(1)、保証書(1)、キャップ(1) |
パッケージは以下のようになっています。マイクの大きさのわりにケースが長細いですね。他のアクセサリーとケースを共通化しているのでしょうかね ?
ECM-NW10 の本体とキャップです。裏面にはマイク感度の切り替えスイッチがあります。端子を保護する意味もあるキャップを本体にはめるとまん丸になります。
これは私だけかもしれませんが、このキャップを取り外すにのコツがいります。さすがというかキャップのツメは「パチッ !! 」としっかり本体にはまります。取扱説明書に書いてあるように摘めばキャップのツメが緩んで抜けるのでしょうが、要領よくキャップを摘まないと外れません。急いでいるとパニックになるかもしれませんので、録音する時は時間に余裕を持ってセットアップしましょう。だけど、これは私だけかもね。
ウォークマンは NW-S754 と NW-S773BT の 2種類を持っていますが、どちらにも簡単に取り付けることができます。左の写真は NW-S754 に装着した状態です。この状態を正面とするとマイクの右と左が逆になってしまっているように感じますよね。赤いマークが R 側です。正面から見て右側に R があるので、この向きだと実際には左側の音を拾ってしまう事になります。なんでだろうと思ったら、この ECM-NW10 を装着したウォークマンをマイクが上になるように胸のポケットに入れてみてください。ちょうどこの写真の上下反転ですね。あら不思議、マイクの左右と音の左右が一致します。わぁ、良く考えられているなぁ ... と感心してしまいました。 IC レコーダーでは一般的なんでしょうか ? でも、この状態で使うと鼻息の荒い方は全部録音されてしまいますね。 (^^; 会議の時は興奮しないように。
ウォークマンと ECM-NW10 とに少し隙間があるように見えますが、これはウォークマンに純正ケースを装着しているとピッタリになります。ケースがないと見た目隙間がありますが、それによってガタガタしたりはしないので、まぁデザインと思えばね。
録音されるデータ型式は使うウォークマンに依存します。 NW-S774BT では、リニア PCM 、 MP3 ( 64, 128, 256kbps ) 、 ATRAC ( 64, 128, 256kbps ) の 3 フォーマット 7 種類になります。 NW-S754 では、 MP3 が無くて 2 フォーマット 4 種類になります。
さて、実際に 5m 程度離れた場所で弾いているピアノをサンプリングしてみました。このマイク自体は音楽用じゃないんだけど音域がある程度あった方が面白いかなという事でね。マイク感度の設定は [H」で、フォーマットは MP3 で 128kbps です。周波数仕様が 10,000Hz までなので十分でしょう。表示しているのは、オープンソースのオーディオエディタ・レコーダーの Audacity です。周波数解析結果も掲載します。
録音されたデータは X-Application でも取り込めますし、 UDB デバイスと認識させて直接ファイルをコピーする事もできるので、これも手軽です。当然、ウォークマンでそのまま聴く事もできます。ファイル名は、通し番号+録音開始時間のようです。 15:10 に最初の録音を開始すると "001-1510.mp3" などのように付きます。録音時にはウォークマン側に残り時間も表示されます。長時間録音する場合は、ここで前もって確認する事もできるので安心です。
安価な IC レコーダーは数千円で購入できるものがありますが、ウォークマンを持っているなら、この価格でこの性能はコストパフォーマンスは最高の部類です。電源も本体から供給されますので、操作は ECM-NW10 の装着だけどいう簡単さ。ウォークマンの取扱説明書では、ダイレクト録音時の電池持続時間は NW-S774BT 使用時に 6 時間という事になっています。まぁ、これも妥当な時間というところでしようか。動画再生時と同じになっていますので。
機能的にまったく不満はありません。買って良かったなぁ ... という製品です。要望があるとすれば、キャップがストラップになっていると良かったなぁ。ウォークマン本体には携帯電話のようなストラップを付ける場所がありますので、 ECM-NW10 を取り外し後、キャップをしてそれがストラップでウォークマン本体と一緒になっていると保存時の使い勝手がより良くなったのではないでしょうか。カバンの中で迷子になったり、無くしちゃいそうで心配です。