プラスチックス

プラスチックス | Plastics

最終更新日 : 2012 年 06 月 24 日

ニューウェーブ系と呼ばれたりしたテクノポップ・ブームの一角を占める「ピコピコ系 (?) 」の元祖のグループです。 "音楽だけ" ではなくて、軽さとニヒルさとオシャレが同居したグループでした。メンバーは、中西俊夫氏、佐藤チカ女史、立花ハジメ氏、佐久間正英氏、島武実氏の 5 人組みで、デビュー当時に音楽家として知られていたのは、佐久間正英氏だけだと思います。それ以外のメンバー楽器演奏についてはまったく素人と紹介されていたりしますが本当なのかな ?
音楽のみを追求していくという、それまでのありかたに対するアンチテーゼ的な意味合いも魅力となり、 "音" だけでなく、その周辺のファッション/雰囲気を含めて提示するというグループでした。グループとして "音楽" はグループの一部だったのではないかと思います。音楽が手軽な生活の一部となっている現在の生活環境を約 30 年前に表現していたことになります。この志向は、それまで海外の音楽を追いかけるという日本の音楽シーンから、世界に対しても同時進行もしくは一歩先を歩んでいたものとなります。さらっと海外進出しちゃったものね。 1981 年にあっさり解散。
オフィシャル・サイトがあった。こちら。 http://murasaki-band.com

ウェルカム・プラスチックス Welcome Plastics
ビクター音楽産業株式会社 VIH-6065
日本版 / LP
		Side 1 トップ・シークレット・マン Top Secret Man デジタル・ウォッチ Digital Watch コピー Copy アイ・アム・プラスチック I Am Plastic アイ・ウォンナ・ビー・プラスチック I Wanna Be Plastic キャン・アイ・ヘルプ・ミー Can I Help Me? ツー・マッチ・インフォメーション Too Much Information ウエルカム・プラスチックス Welcome Plastics Side 2 アイ・ラブ・ユー・オー・ノー I Love You Oh No! デリシャス Delicious 恋の終列車 ( ラスト・トレイン・トゥー・クラークスビル ) Last Train To Clarksville デラックス Deluxe コムプレックス Complex

衝撃のデビュー・アルバムです。なんというか他に比較できないサウンドでした。それまでのロックおよびポップスからは想像できない歌い方や歌詞で構成されリズムボックスを多用したリズムで心地よい "チープ" さが漂っています。また日本語発音の英語がこんなにリズムに乗るなんて。歌詞は日本語/英語のチャンポンでニヒルにちょっとひねくった内容になっていますが、言語的な落差は感じません。全部プラスチックス語みたいなもんですね。中西氏と佐藤女史のヴォーカルが秀逸ですね。「コピー」の「コピコピコピコピ」が耳について離れなくなります。「ウエルカム・プラスチックス」が唯一のオリジナルではない曲ですね。「ウエルカム・ビートルズ」の替え歌になっています。アルバム帯に日本語としては意味不明な気もしますが、雰囲気はしっかり伝わるように書かれていました。デジタルなビートに乗ってキッチュに登場 ! ウエルカム・プラスチックス ! エンジョイ・プラスチックス ! 私のこのアルバムのピコピコが大好きです。 (^^)/~

Plastics
Warner Communications Company ILPS9627
英国版 / LP
		Side 1 Delicious Diamond Head Peace Ignore Cards Side 2 Top Secret Man Copy Good Park Robot

海外発売版です。なんと Island レーベルで Warner からの発売でした。ビック・グループ並みですね。アルバム名として "Welcome back" と紹介されている事が多いですが、ジャケットには書かれていません。ジャケットはあくまで "Plastics" だけの表記ですので、ここではその表記を採用しています。音からすると再レコーディングしているのかな。ここからリズムボックスがローランドの名機 TR-808 になっているのだと思います。リズムマシンと呼ばないといけないのかな。それによって演奏の幅がファースト・アルバムに比較して広くなってきています。 B-52's などよりは進んでいたんじゃないかな。いま聴くとオーソドックスな電子音ですが ... と、言うことは当時は時代を先取りしていた画期的な音だったわけです。

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