火の鳥
- Side 1
- Birds Of Fire
火の鳥 - Mile Beyond ( Mile Davis )
遥かなるマイルス - Celestial Terrestrial Commuters
天界と下界を生き交う男 - Sapphire Bu Lets Of Pure Love
純粋なる愛は輝く宝石 - Thousand Island Park
サウザンド・アイランド・パーク - Hope
希望
- Birds Of Fire
- Side 2
- One Word
御言葉 - Sanctuary
聖城 - Open Country Joy
郊外に於ける悦こび - Resolution
決意
- One Word
ジャズではない。これはジョン・マクラフリンさんのギターのタイミングの取り方がこの時代のジャズ・ギターとはまったく異なります。ロックでもない。なんなんだろう。これがフュージョンなんでしょうね。
アルバムのタイトル曲でもある「火の鳥」でフェードインしてくるギターのアルペジオから怒涛の演奏へ。リズムが二度、三度と変転していきギターとキーボードとバイオリンが主旋律に絡み合った緊張感あふれる演奏の塊です。最初に聴いた時は鳥肌もんでしたね。ヒットするだけあるよなぁ。メンバーも今になってくれば化け物の巣窟ですが、このアルバムのライナーノーツではヤン・ハマーさんとリック・レアードって誰だっけという事になっています。(^^; ヤン・ハマーさんは後にジェフ・ベックさんと競演しますが、それまでは無名だったのでしょうか ?
マイルス・デイビスさんに勧められて自らのグループを結成したという経緯だそうです。またその時にヒンドゥー教に改宗したとの事でマハビシュヌという名前を与えられたという事でグループ名だそうです。そのせいなのか 2 曲目の「遥かなるマイルス」を除いては曲名が原題からして、ちょっとあっちに行ってしまっていますよね。邦題を付けた方ご苦労様でした。 2 曲目の邦題は優れものだと思います。単純に意訳しちゃうと「マイルスを超えて」みたいになってしまいますもんね。「純粋なる愛は輝く宝石」は、このアルバムの中では異色な楽曲です。現代音楽かプログレッシブ・ロックが少し混じったのでしょうかね。楽曲というより音の断片です。
B 面に移った 1 曲目「御言葉」も大曲です。リズムセクション担当のビリー・コブハムさんとリック・レアードが表に出てきます。非常のドラマティックな構成の楽曲となっています。
このアルバムを聴いて以降は、フージョンとかクロスオーバーと呼ばれるジャンルを聴く際にこのアルバムがひとつの基準になってしまっていました。
記憶違いかなとレコードをあらためて聴いたのですが音があまり良くありません。各楽器の音の分離がいまいち悪いような。 CD だとリマスターされているのもしれませんが。このレコード唯一の欠点です。でも、演奏は音質を超えているアルバムと言えます。
ライナーノーツで楽曲の紹介を松本勝男氏が書いています。それ以外の解説は立川直樹氏が書いています。帯は無くなっちゃってました。